この記事の公開日:2024.04.24
▲旅の舞台は、日本最後のローカル新線「ごめん・なはり線」。(※まず、ダイジェスト版からご覧いただくことをお薦めします)
▲この路線は、42.7km・全21駅・7市町村を80分余りで結んでいる。
▲今回から6回に分け、マスコミでは普段報じられない「光景」や「トリビア」等をご紹介します。
旅は 後免駅から…
▲この路線のプチ旅は「フルマラソンと同じ距離の広大なテーマパークを楽しむこと」ともいえる。それだけ車窓からの風景が変化に富んでいるのだ。(※今回登場するルート周辺には、豊かな田園風景が広がっている)
▲オープンデッキ車両には車体が青と緑の2種類がある。よく勘違いされるがしんたろう2号とは、車体の色が〇色ではなく後免駅を午前10時43分に発車する車輛のこと。(※正確には高知駅発だが、後免駅までデッキに立ち入ることは出来ない)
▲今回の出発点:後免駅はJR土讃線の接続駅でもあるが、「ごめん・なはり線」には「上り」「下り」という概念はなく「奈半利行き」「後免行き」という。
▲各駅には、地域に密着したテーマのキャラクター(やなせたかし氏作)が設定されている。この駅ではプラットホームに設置されているので、土讃線の列車からも見ることが出来る。
▲駅を出るとすぐ単線の高架鉄道となる。(※ただし表示板があるため身体を乗り出すのは危険である)
「お陰様」「お互い様」の関係から名づけられた駅
▲二つ目の駅:ごめん町駅は海抜:19.8mの位置にある。(※今後登場する駅との関連のため、各駅の海抜を覚えていてね)
▲駅隣には路面電車やバスの駅がある。周辺のお薦めスポットは、朝ドラ主人公:二つの故郷①(香北町×南国市)および②(南国市ごめん)で…。
▲駅前には様々な像が設置されている。作者のやなせたかし氏が少年時代を過ごした町ならではだろうか⁉ ちなみに高知県は生姜の生産量が日本一を誇り、中でも南国市は県内有数の栽培地である。
▲ごめんの町には「後免駅」と「ごめん町駅」という負紛らわしい駅名が存在する。そこで、やなせたかし氏は「ごめん町駅」の愛称を「ありがとう駅」にすれば、二つのフレーズが響き合うと提案。そこで、この駅の愛称が「ありがとう駅」になっている。
▲他にも珍しい像がある。高知名物のひとつ南国市原産の長尾鶏。国の天然記念物で、地元では尾長鶏の名で親しまれている。
次は 田園と住宅地の中にある駅…
▲ごめん町駅から立田駅までは、町中~田園の中をほぼ一直線で走り抜けている。
▲立田駅は海抜23.1mの位置にあり、高知龍馬空港最寄り駅となってはいるが…
▲空港まで3.7kmあるので歩くのはちょっとね…。
▲住宅と田園が共存する駅には、飛行機の搭乗員がモチーフのキャラクターが…。無機質な風景の中で心和む光景に。
▲立田駅の東にある「ひまわり乳業(本社・南国工場)」。列車は敷地の北端横を走り抜けていく。
▲有名な製品が「リープル」で、大人たちが幼い頃からおやつ代わりに愛飲してきたソウルドリンクである。(※風呂上りにもお薦め)
▲工場の東隣を流れるのが物部川。この辺りは高知県最大の穀倉地帯である香長平野でもあり、人々に大きな水の恵みをもたらしている。
周辺には 見所がたくさんあるが…
▲列車は南国市から、高知市のベッドタウンとしても栄える野市町(香南市)に入った。(※のいち駅は海抜25.8mの位置にある)
▲ピエロの格好をした「のいちんどんまん」。この地で開催の「ちんどんコンクール」がモチーフとなっている。なお、駅には売店やレンタサイクルが完備され、周辺には町としての環境が整っている。
▲プラットホームの背景には、これまでブログ記事で幾度となく登場した三宝山が…。
▲駅は四国八十八箇所第28番札所の最寄り駅となっているため、お遍路さんの姿も珍しくない。(※画像は同じ列車から下車した方々)
見所はたくさん でも観光スポットは駅から離れ…
▲のいち町には素敵な観光スポットがたくさんあるが、残念ながら駅周辺にはない。
▲例えば、これまで紹介した「三宝山」…
▲同じく三宝山の麓にある「のいち動物公園」をはじめ、三又・あじさい街道・龍河洞 等々。
▲そこで、駅から歩いて行けるスポットとして「創造広場アクトランド」をご紹介(※片道13分前後)。無料で遊べるのが「わんぱく広場」にある遊具。全ての動力が電気ではなく人力なのが驚き。
▲子どもだけでなく、大人も無邪気になれる不思議な施設である。
線路は高架から地上へ そして高架へと…
▲「のいち駅」を出ると、高架を下り暫し平地を走ってゆく。
▲まず見えてくるのが、2025年春までの期間限定の光景。来春高知東部自動車道が開通予定。列車は工事中の橋梁の下を突き進んで行く。(※A)
▲橋梁を抜けると、この路線にある「10の踏切」のひとつ目が現れる。基本は高架鉄道なので、ある意味貴重な光景だ。(※B)
▲列車はこの後長閑な光景を横目に再び高架となり、田園から太平洋を眺めるルートへと変わって行く。(※C)
コメント
ごめん・なはり線には「上り」「下り」という概念がなく「奈半利行き」「後免行き」というんやねえ
バスの行き先表示がちょうどそんな感じ
鉄道でありながらグッと身近な移動手段という感覚で親しみがある言い方やわ
地元感が滲んじゅうねえ
各駅には「やなせたかし」さん創作の地域密着テーマのキャラクターがあるとのこと
やなせファンにはたまらんろう
ゴールデンウィークは千客万来となったらええがねえ
ジジイやから上手く表現できんけんどやなせさんの作り出すキャラクターの特に顔の特徴は大括りに言うと丸っこいイメージぜねえ
幼児子供は丸っこいものに安心感があるみたいでやなせさん創作のキャラクターが大好きよねえ
やなせさんまっこと故郷南国土佐に貢献しちゅうわ
土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線は今以上に売り出してせえだいて存続させて行かないかんねえ
高い建物がほとんど見あたらない田園地帯の中の立田あたりを直線的に延びて走るごめん・なはり線からの風景は香長平野を広く見渡せて高架からならではの景色で同線で行く中でも屈指の広々とした景観になるかねえ
リープルは懐かしい
これが思いのほか甘い飲み物で辛党文化で聞こえる土佐の高知に古くから親しまれちゅうのがちょっと不思議
まあいける口の人の中には甘党と両刀使いの人もおるきねえ
子供は総じて甘い物好きなんやが長じていける口となっても甘党の尾を引く人もいるようで
かつて両刀使いの人とも一緒に働いていたころ饅頭食べて酒飲んでなんてよく出来るもんだなあと首を傾げたもんよ
下戸の老生には両刀使いの御仁はスーパーマンに見えたわ
ひまわり乳業には今後とも土佐の甘味文化の一端を支える企業として盛業して行ってもらいたいねえ
コメントをありがとうございます。
各駅に設定されたキャラクターたちは、その駅が設置されている地域の特産品や名物などがモチーフになっています。
やなせたかし氏には「よく調べ上げたなぁ」と頭が下がります。
キャラクター人形は、基本的には各駅の出入口(高架の下など)に設置されています。
そのため、乗客からキャラクター(立体)が見える駅は限られています。
ただし、プラットホーム上の「←前の駅名・現在の駅名・次の駅名→」の表示板には、必ず現在の駅のキャラクター(イラスト)が描かれています。
「なぜこの駅は、このキャラクターなのか?」を考えてみると、その地域のことが見えてくるでしょう。
このシリーズのブログでは、そのあたりにも触れていく予定です。
そしてソウルドリンクの「リープル」は、「キーホルダー・Tシャツ・文具」など様々なグッズに姿を変え販売されています。
知る人ぞ知る人気者でもあります。