昼と夜の間に モネの庭マルモッタン(北川村)

北川村
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この記事の公開日:2024.10.31

今回の舞台は…

高知県東部に位置し、柚子ゆず特産の村:北川村きたがわむら(にある、北川村モネの庭マルモッタン(※以下、モネの庭と呼称)を訪ねました。

モネの庭とは、世界的画家:クロード・モネを冠した庭園で、本家(クロード・モネ財団)からその名を名乗ることを許された世界で唯一施設でもある。(※本家を除く)

クロード・モネ(※以下、モネと呼称)は、印象派を代表するフランス画家

▲今回は、モネの庭で毎年晩秋に開催されるイベントナイトキャンバス」を中心に、モネの庭昼・夕・夜姿をご紹介します。(※撮影2023.11月上旬下旬)

モネの庭へは、土佐くろしお鉄道奈半利なはりから行けるコミュニティバスが出ている。

最も有名なのは 水の庭

モネの庭を語る上で外せないのが水の庭モネを忠実に再現するため、様々な色の睡蓮計画的配置されている。

▲それは池の底配置植え付けることで実現。(作品)と同じ景観維持するため枯葉などを取り除くメンテナンスが欠かせない。

園内でもう一つシンボル的な存在なのが、水の庭に設けられた太鼓橋。「モネの作品は浮世絵から大きな影響を受けている」といわれるのが良く分かる光景だ。

絵画のモチーフとなったものとは

▲これは、地中海を描いた作品を忠実に再現したボルディゲラの庭である。借景しゃっけいという造園技法を用い、が一体化するよう工夫されている。

ボルディゲラとは、モネ43歳のとき旅した地中海沿岸(北イタリア)にあるのこと。など光溢れる光景は、その後のモネ作品ジヴェルニー(フランス)での庭作りをはじめ、彼の人生にも影響を与えたといわれている。

園内に咲いている睡蓮のほとんどは、ジヴェルニー(フランス)にある本家:モネの庭から株分けされたもの。モネが晩年情熱を注いだモチーフだったのが睡蓮である。

モネがどうしても咲かせたかったのが青い睡蓮だった。しかし、熱帯性植物である青い睡蓮ジヴェルニー(ノルマンディー地方)で開花することはなかった

北川村の庭園において試行錯誤を繰り返した結果、土佐の強い日差しを浴びて遂に青い睡蓮花開いたのだった。

▲一般的に青い睡蓮開花時期は10月下旬まで。だがボルディゲラの庭の池に咲く青い睡蓮11月上旬まで咲いている。これはこの池水深浅く、土佐の強い日差し温められているからだという。(※気候により開花時期は異なります)

絵の具を振り撒いたような光景がそこにある

花の庭には様々な種類のが咲くが、ここでは消毒していない

▲それは「植物にとって大切な役割をしているから」だそう。とても珍しい

ナイトキャンバスとは…

夜の庭キャンバスに見立てペイントしたのがナイトキャンバスである。いたる所で計算されたライト当て方ライト色合い紅葉こうようした樹々とが相まって、幻想的光景を創り出している。

▲水がない駐車場だって表情一変いっぺん

ここでは 昼と夜の表情の違いを見比べて…

昼間は一見草むらに見える場所も、にはを創り出して立体感を演出。

昼間有名シーンだって、には水鏡みずかがみボリューム倍増してくれる。

昼間紅葉黄色系モネ作品特徴である幻想的な青系世界が見事だった。

とる・トル・とる 撮りまくる!?

▲現代の風物詩:映え写真の撮影⁉ 目に焼き付けることも忘れないでね。(※OIRAも他人のことは言えないが…)

忘れない といえば… 食欲の秋

夜間遊歩道脇にお店が出現。寒さの中のきっ腹満たしてくれる、が…

昼間だって地元(北川村)特産柚子ゆずをふんだんに使った…

パン類や…

ジェラートなどを味わうことも出来る。

園内一番絶景(眺望)が楽しめるボルディゲラの庭の高台にあるカフェお勧めポイント。(※眼下に見えているのは田野町の町並み)

モネの世界観がいろいろ ギャラリー・ショップ

モネアトリエをモチーフにした建物には、まず(2F)ギャラリーから入るよう工夫されている。天窓から自然光が注ぐギャラリーではモネ作品(複製)や暮らしを伝えるものたちが展示されている。(※許可を得て撮影・公開しています)

▲1Fでは、モネの世界観を取り入れたオリジナル商品たちや地元特産品などが販売されている。(※許可を得て撮影・公開しています)

▲これは、モネが生きていた頃(時代)のフランスのファッションギャラリー(非売品)。(※許可を得て撮影・公開しています)

モネ庭づくり以外にも、料理に深い造詣を示しオリジナルメニュー開発食器デザインしていた。例えば、これは、モネリモージュ(フランス)で焼かせた正餐せいさん用の食器類である。

ギャラリーショップの建物の隣には、カフェ:モネの家(レストラン)が設けられている。

▲そこでは地元食材を使ったメニューや、モネ考案のレシピを活かしたオリジナルメニューなどが提供されている。

2024年のナイトキャンバスも 期待できそう…

▲2024年=11.2()~12.8() ※期間中:土日祝のみ開催 / 17:00~20:30(最終入場20:00)
▲※12月1日~2月末日は休園(2024年12月7・8日を除く)

コメント

  1. 吉之助 より:

    モネの庭とくれば音に聞こえた青い睡蓮
    ところがフランスの本家では開花が叶わなかったとはねえ

    その画風には浮世絵の影響が大とか
    行きつ戻りつ
    世界で唯一本家から名乗りを許されその名を冠した庭園が浮世絵出自の我が国にありそれも高知の北川村
    まあ普通に「なんで?」となるけど発案の妙と知恵者の情熱かれこれにより不思議な御縁でということかねえ

    折角南国土佐を生まれ故郷にもちながら老拙生来の芸術オンチ
    鑑賞能力は天性のものか感性研鑽の賜物なのかは知らねども絵心が乏しいのが一生の不覚

    睡蓮とハスは似かよっているように見えるけど同じ物なのかはたまた似て非なるものかも知らず気にせずノンキに消光してきた俗物不粋の極み

    モネの庭の景色を「キレイ!」としか表現できぬ感性を如何せん
    嗚呼

    • OIRA OIRA より:

      いつもありがとうございます。

      モネの庭はまさに美しく画になる光景が広がっています。
      交通の便が決して良いとは言えない地方の町ですが、
      そのロケーションも含めて「庭園」という名に相応しいと思います。

      大枚を払ってまで訪れる大都市のテーマパークでは決して味わえない
      大自然のダイナミックさは全国に誇れるものです。
      「まるで絵に描いた…とは、こういうことを言うのです」と世界に誇れる施設です。