
この記事の公開日:2025.12.20

▲今年の「(前期)朝ドラ」を通じて全国から注目を集めた「高知県」。





▲OIRAの土左日記では、朝ドラ「あんぱん」放送開始の一年以上前から「朝ドラ主人公:二つの故郷」と題し…

▲8回にわたり関連地を紹介してきました。

▲しかし、記事内で語りつくせなかったエピソードが沢山あります。

▲そこで、朝ドラ「あんぱん」に沸いた関連地にまつわる「隠れたエピソード」と「とっておきの話」をご紹介します。

まずは「聖地は今…」から


▲ドラマの撮影は高知ロケから始まった。場所はドラマ初期に度々登場し「あんぱん」の世界観を強く印象づけたやなせたかし氏の出身地(香美市)である。

▲最初の聖地巡礼記事用撮影に訪れたのは、TVロケ(2024年9月上旬)から8ヵ月経った2025年4月下旬のことだった。

▲そして今回再撮影に臨んだのは、さらに8ヵ月近く経った2025年12月上旬。訪れた際に他のお客人に遭遇することはなかったが、道端にゴミが落ちていたので誰かが訪れていたのは確か。

▲この撮影位置の背中側の畑がクルー用臨時駐車場として活用された。そのため、向こう側の撮影地までへは臨時の橋を設置して渡って行き通学シーンの撮影が行われた。

▲実際には、通学路の先(写真右側のエリア)は草むらなのである。

▲豪ちゃんが、出征前にヤムおんちゃんと釣りをするシーンで登場した(※第6週:28話)。つまり、豪役の俳優もロケに参加していたのだが、高知のローカル番組でも触れられることはなく、ON AIRまで極秘にされていた。

▲予め「撮影に参加」と謳われていたのは「ヤムおんちゃん」の他、子ども時代と大人の「暢と嵩」役の俳優のみの情報だった。

▲前々カットのアングルを逆から眺めた光景がこれだ。(※画面奥が川上)

▲円エリアが(撮影時の)通学路で、指差し場所が(撮影時の)釣り場である。(※聖地巡礼はこちら)
ライオンものがたり① (やなせライオン公園で触れる)


▲朝ドラ放映開始前日に開園したやなせたかしロード沿いの「やなせライオン公園」。

▲たかし氏と弟:千尋との関係は水平になれない「シーソー」と同じだった。その幼い弟と一緒に想い出作りをした「シーソー」や、やなせたかし氏の分身といわれる「ボウ氏」や「やなせうさぎ」などのキャラクターたちが…

▲公園を訪れた人々を優しく出迎えている。

▲中央部には「やなせライオン」のレプリカが設置されており…

▲子どもだけでなく、大人にまで愛らしさを振り撒いている⁉

▲その人気ぶりからなのか、開園早々に鼻の横に「傷」を負ってしまった。

▲南国市は、早速回復手術を施すことにした。(※撮影=2025.06.04)

▲間もなく迅速な対応のおかげで、元気に元の姿に戻ることが出来た。
ライオンものがたり② (夜の帳が下りると…)

▲「シンボルロード」と…

▲「公園」が一体となって表情を一変させる。

▲公園のシンボル「ライオン像」を取り囲むように16本の噴水がレイアウトされているのだが…

▲夕方になるとコンピュータ制御で「景観演出」と「ムービング演出」に「ライトアップ演出」が加わり、フォトジェニックな空間を創り上げている。

ライオンものがたり③ (石像は 柳瀬医院跡から 後免野田小学校へ)


▲ドラマでは、冒頭(※第1週:4話)に一瞬だけ登場したライオンのイラスト。

▲基となったこのライオンの石像は、柳瀬医院の庭に置かれていた。

▲石像の作者は柳瀬医院前にあった石材店の親方だった。(※差し指参照)

▲実は、やなせたかし氏が生前に「アンパンマンの生みの親の親」だと語っていたほど重要なキャラクターである。

▲その石像は現在、やなせたかし氏の母校後免野田小学校の中庭に移設されている。

▲本来はこのような唐獅子になる筈だったのだが、発注時のミスでライオンに化けてしまった…
ライオンものがたり④ (後免野田小学校で 児童の取り組みが…)

▲南国市内には複数の「ガイドコース」が設定されている。(※背景が後免野田小学校)

▲この「ガイドコース」の一部を使って実施されたのが、後免野田小学校の児童による「観光ガイド」である。

▲児童3人が「観光ガイド」に名乗りを上げた。

▲同校にはやなせたかし氏から2004年に寄贈されたピアノなどゆかりの品が複数残っている。

▲原稿の作成は自分たちで調べ、まとめ上げて本番に臨んだ。毎日本物に触れている児童たちの説明は、とても説得力があった。

※児童たちによる「観光ガイド」の日程については、南国市観光協会(☎088-855-3985)へ直接問い合わせてください。
弟:千尋は 後免北側の山で眠っている⁉

▲ドラマの第13週(62回)では、終戦後に嵩が帰高して「弟の死」を知るエピソードが描かれた。史実でも骨壺の中に亡骸(遺骨)はなく、名前が書かれた木片1枚が入っているのみだったという。

▲千尋氏の魂は、後免の町の側の小高い山に建立された「長岡忠霊塔」に祀られている。

▲千尋氏は「戦場へ向かう輸送船ごと撃沈された」と言われてきたが、実際には「駆逐艦:呉竹に乗船中、米軍の魚雷攻撃」を受け、23歳の若さで亡くなった。

▲なお、千尋氏の命日は12月30日という説があるが、南国市観光協会では各種調査の結果を踏まえ11月30日としている。(※碑の宇田とは、出身地区の名称)

▲「長岡忠霊塔」の正面から東部を眺めた光景。写真右方向が後免の町である。

▲そして正面の彼方が、このサイトで度々登場する「三宝山」である。
兄:嵩は愛する妻と 出身地に…


▲やなせたかし氏は、出身地である香美市香北町朴ノ木で静かに眠っている。

▲出身地(朴ノ木)の屋敷跡は、現在「やなせたかし朴ノ木公園」として整備されており、墓碑には自筆の詞が刻まれている。

▲「ぼくはここでねむりたい…一本の朴ノ木にぼくはなりたい」という詞が、喧騒とは無縁の環境と相まって「切なくもあり、微笑ましくもある」と感じるのはOIRAだけだろうか⁉
新しい公園外れの場所に しれっと「あんパン石」が…

▲以前ブログ記事にて、ドラマ放映に合わせて整備された「日吉町三丁目公園」をご紹介した。

▲実は、その西端外側に「あんぱん」を二つに割ったモニュメントが同時期に設置されていた。しかし、同「公園」をレポートした際にはその存在に気づかず、スルーしていた。

▲と言うのも、その存在を示す「掲示板」や「碑」などの告知物が皆無なのだ。

▲他の取材時に偶然その存在に気づき、撮影に出かけたのが2025年10月下旬。この時期は体調不良により自宅療養中だったのだが、3ヵ月ぶりに緊急撮影に出かけたのだった。(※詳細は101話で)

▲直径100㎝あり、ごま粒までも再現された「あんパン石」は、近くで見ると存在感が半端ない。

▲しかし、側の土讃線を走る列車(※電車ではない)の窓から気づくことはまずないだろう。元を辿れば同じ作者やなせたかし氏が関連しているのに勿体ないなぁ。
予告《初出し》6つの視点で 100話分を解体…












※101話~106話の「エピソード」および「タイトル」は、2026年1月~3月に順次公開していく予定です。今後、各公開日までに若干変更になる場合があります。

コメント