この記事の公開日:2024.10.15
▲訪れたのは、高知県東部の町:奈半利町。
▲以前ご紹介した「ごめん・なはり線の旅⑦」に登場した、土佐くろしお鉄道の東端駅(終着駅)がある町だ。
▲その駅から、国道55号線を室戸市方面へ車で5分ほど走ると…
▲舞台となる、奈半利町:平地区へ上る道がある。
▲今回は、住民50人ほどの小さな集落で毎年(10月下旬~11月上旬)に開催されている秋の風物詩:コスモスとかかしが織りなす光景をご紹介します。
▲かかしとコスモスなどの画像は2023.11初旬に撮影したものです。
▲上り道の途中から既にお出迎えは始まっている…
▲高台にあるため、眼下には田野町や奈半利町の町並みが見られる。
▲絶景を楽しんだ後は山道を上って行く。塗装はされているが道幅が狭いため、すれ違いが困難になってしまいがち。そこで(イベント期間中は)山道の出入口脇にそれぞれ住民を配置し、誘導のアシストをしてくれていたのでスムーズに辿り着くことが出来た。(※国道から会場までの走行時間は10分弱)
※会場は高台に位置するため、以降の画像は平地ではないことを前提にご覧ください。
まずは、基本的な情報から
▲このイベントは、約20年前に稲刈り後の田んぼ(数枚)にコスモスの種を蒔き、住民たち自身が楽しむことから始まった。
▲その後、植え付け面積の規模を次第に拡大させ2020年にかかしを登場させると、さらに人々の評判を呼ぶようになっていった。
▲現在では、1.5haの土地に60体のかかしを設置するまでに拡大した。平地区(住民約50人)の手作りイベントは、町内外から2,000人のお客人たちが訪れる秋の風物詩となっている。
▲なお開催期間は自然が相手のため、毎年10月下旬~11月上旬とだけ決まっている。そしてイベント名は特に定まっておらず、キーワードが「奈半利町」「平地区」「コスモス」「かかし」となっているのみ。とても珍しいイベントである。
無料駐車場から 歩いて回るのがコツ
▲山道を上り詰めると目に飛び込んできた光景がこれ。初めて訪れたイベント(地区)だったが「意外と人がいるじゃん‼」というのが正直な感想。でも何か違和感が、あまりにも綺麗に人が散らばっている…
▲そして、車の数と訪れている人の数が合わない!?
▲そう、近づいてみるとかかしたち。ポーズがあまりにもリアル過ぎて分からなかった。
▲ちなみにどのかかしも側まで近寄っていって、一緒に記念写真を撮ることが出来る。
▲この組み写真の中に写っている人間は計8人。お分かりになるだろうか⁉
このイベントの 大きな特長のひとつは
▲側に配置された椅子やテーブルは記念撮影だけでなく、軽食をとることにも利用出来そうだが…さすがに見受けられなかった。
▲この地区のイベントの大きな特長のひとつに、コスモス畑の間にまで入り込めることが挙げられる。
▲その特長を活かして、人々も犬たちも思い思いに楽しむことが出来るのだ。
▲昨年全国区となった、あのご夫婦がモチーフのかかし。ワンちゃんも気になった!? (※椅子は記念写真撮影用)
▲一体当たり、通常の倍の時間(5h)をかけて製作されたという力作。広い会場内で結構目立っていた。
第二会場へ歩いてみた
▲これまで紹介してきたのは、駐車場(平集会所)周辺の第一会場である。
▲売店(駐車場)の係の人から「第二会場もあり、メイン会場(第一会場)とは趣が異なり、かなり見応えがある」と案内されたので歩いて行ってみた。(※7~8分)
▲これらは第二会場までの途中で見られた光景だが、民家の隣でかかしが佇む光景に一瞬「人か⁉」と驚きを隠せなかったのは事実。
さらに高台に位置し 天空の名に相応しい第二会場
▲棚田が弧を描くように配置された光景は不思議と心地よさを感じたものだ。(※個人の感想です)
▲こうやってかかしの側で眺めてみると、やはり目の前に誰かがいるような錯覚を覚えてしまうから不思議だ。
▲小道具も衣装も生活感が溢れている。製作者の意図を垣間見るようだ。
▲しかしこれは何!? センスがOIRA一番のお気に入り。ユーモラスでもあり、ちょっと怖くもある…
会場に別れを告げて…
▲たっぷり堪能した後は、台地から山道を下り国道へ…
▲これらの写真は、冒頭で紹介した上り下りする車同士の進行をスムーズにしてくれるための住民の姿。それを見守るのはもちろんかかしたち。初めて訪れた地の初めてのイベントは、辺りの光景も一緒に強く心に刺さったのでした。(※コスモスは10月下旬に見頃を迎えると予想されています…但し、開花時期は年により若干異なります)
次回は 今からでも間に合う⁉ 秘境の紅葉
▲徳島県との県境にほど近い、物部村の別府峡の紅葉姿をご紹介します。この地も、昨年秋に初めて訪れた秘境です。撮影の前日、大嵐に見舞われた紅葉の姿は…
コメント
おばちゃんカライモは掘ったかえ
おんちゃんヒツテは刈ってすんだかえ
奈半利町平地区のコスモスの里へ行くと住民数より多い多様なポーズの案山子達に何やらとりとめも無い問いかけをしてしまいそうになるねえ
ここはいわゆる海成段丘にあたるんかねえ
地球の凄まじいチカラワザを受けて出来た地形やろうけど
なんと長閑な風景!
海岸沿いの国道か山道を駆け上がるとまさしく平らな地形の農地が広がるとは平地が少ない高知県内の景色を見慣れている身としては高台から土佐湾を眺望できその足元は高台台地の平らな農村模様
なにやら位置認識感覚の錯覚を楽しめる特徴的な所としてワクワク得した気分になるねえ
俗に地に足がついたなどと言い慣わすことがあるけんど
こんな楽しい高台なら高所恐怖症の老生でも足がスクムこともなかろうし
何とかと煙は高いところへ何とやらと言われようとも行ってみたいわ!
海成段丘でコスモスとかかしが織りなす光景は「長閑」そのもの。
平地に広がる光景とは一味違った趣があります。
国道を耳を塞ぎたくなるようなエンジン音やノイズもなく、時が経つのを忘れ去せてくれます。
果たして写真からどれだけ伝わるのかは分かりませんが、やはり「長閑」というキーワードが真っ先に浮かび上がってきます。
そして、そこを訪れるまでの道のりが崖っぷちではないというのが何とも言えません。