この記事の公開日:2023.06.06
▲朝ドラで話題の牧野富太郎博士。その世界観を五台山の山頂に再現した牧野植物園へ全国からお客人が続々と訪れています。それは雨が降る日も例外ではなく…。キーワード「雨の日」「平日」「開園時刻早々」「植物園」である点を大前提にご覧ください。(撮影:2023年5月末~6月初旬)
県外から続々と…
▲立つ客で溢れる(満員)バスを見るのは久し振り。高知では、通勤バス以外ではとても珍しい光景だ。
▲開園時刻早々の駐車場。中央右奥が正門のため(雨の日)車輛を入口付近に停めるのは必然かな…。
▲お遍路さんにとっては、巡礼するのに雨の日は関係なしか…⁉
▲四国や関西ナンバー車輛は普段でもよく目にするが、それ以外のナンバーはとても珍しいのでつい見入ってしまう。
牧野植物園は此処にあり こんな感じに
▲植物園は五台山山頂の地形を活かした造りなので、立体的で結構広い。(※詳しくは、お客人を迎える準備が整った五台山②で紹介済み)
開園早々から詰めかける お客人たち
▲雨の日にも関わらず、早々から次々とお客人が訪れていたことに驚いた‼ これも朝ドラ効果なのか⁉
▲チケット売場まで続く土佐の植物生態園でも、植物を愛でるお客人たちの姿が絶えなかった。
▲入口の向こうでは団体客なのか(雨天にも関わらず)大渋滞が発生。よくよく考えてみるとツアーは天候に関係なく進めざるを得ないもんね。
雨にもマケズ…①
▲入口を抜けるとすぐ、目の前にRが特徴のウッドデッキが現れる。雨に濡れた木製の床は味わいがあるなあ。(※個人の感想です)
▲撮影時には、重ね押すことで「牧野博士が描かれたポストカードが完成」するスタンプラリーが実施されていた。(※ちなみにOIRAはめんどくさがり屋で、どんなスタンプラリーもやったことがない)
▲園内の至る所でお客人たちは、雨にもマケズ各々の楽しみ方で植物を愛でていた。
▲園内ツアーでは植物園のスタッフが一緒に巡っていき、様々なエピソードを交え解説してくれる。(※但しOIRAは不参加で、偶然一緒になっただけ)
▲OIRA「モシモシ、撮影に夢中はイイけど…ねぇ聴いてる⁉」
雨にもマケズ…②
▲多年生の食中植物。根を持たず、水中を浮遊し、ミジンコ等を捕らえて生き延びるのが特徴。現在は絶滅危惧種に指定されている。(※先ほどの「ねぇ、聴いてる⁉」の人は、これを撮影していた)
▲日本固有で、東海地方にのみ分布する多年生の植物。葉が丸いことが特徴で、牧野博士が独立種として発表した。現在は絶滅危惧種に指定されている。
▲中心部が筒状で、周辺部が長く伸びる花弁が特徴。本来は二年草だが、暖かい地では一年草として扱われている。マツムシソウという名の由来は諸説あるが「花弁が散った後の実の形が僧侶の持つ松虫鉦に似ているから」が有力。
▲花の鮮やかさは、雨に濡れると一層際立って見える。そして、弾いた水滴がさらに風情を醸し出す。(※組み写真の一部は4月末に撮影)
▲この樹の果実を口に入れると、喉や舌を刺激しエグイ(えごい)ことから名づけられた。木目が細かく粘りが強いという特徴を活かし、幹は将棋の駒や和傘のロクロ等に利用されている。
▲雨は葉の表面では球状になり、葉や茎を伝わって滴り落ちる。そして幹はその凹凸が立体感を増す。いずれも画になるから、自然は実に不思議だ。
雨の日は しっとりとした光景が広がる
▲雨は空気中の余計なものを洗い落とし、水面を粒々にし床や路面を鏡に変化させる。
▲雨は目の前のモノはクッキリと、遠景にはベール(霞)を掛け、各々の存在を際立たせてくれる。
▲雨は木製のモノも鏡に変化させる。心安らぐ美しい情景だと感じるのは、私たちが自然と共に生きている証なのだろうか⁉
雨の日の南園 50周年記念庭園
▲美しさを誇る南園(庭園)の光景も、梅雨時に上から眺めると一見何が何だか分からないようだが…。
▲下に降りてみるとご覧の通り整備されており表情が一変する。歩く人も風景の一部に変えてしまう。
▲池が鏡となって樹木の映り込みが濃くなり、水面にある蓮の存在を一層際立たせている。
雨だからこそ温室⁉
▲雨粒が少し大きくなってきたので、温室へ入ってみることにした。
▲フォトスポットのひとつ、温室のエントランス。此処で写真撮影するお客人が多いのだとか…。天井部は開口となっており、雨水が床と植物を湿らせている。「自然・人工物・雨・円形」が一つのオブジェを形成していた。
▲水面に浮くオオオニバスの葉を裏側(下)から眺めてみた。特徴的な粒々(気泡)が見え、葉脈とのコントラスト(バランス)がお見事。葉は衝撃に弱く破れやすいが、それでも自然は美しい‼
▲この池では、オオオニバスの成長過程を一度に見ることが出来る(※組み写真内の①~④)。そして年に数回、成長した葉の上に乗るイベントが開かれている。
▲体重15㎏以内の子どもが乗ることが出来るのだ。夏休み(7月)にも予定されているので、興味がある方はオフィシャルサイトを要チェック‼ (※大人の事情により、直接リンク出来ないのでご容赦を)
研究棟「ラボテラス」がオープン‼
▲お客人を迎える準備が整った五台山②で紹介した研究棟が、2023年5月下旬ついにオープンした。なお、公募していた愛称は「ラボテラス」に決まった。
▲ラボでは、植物の研究(化粧品や医薬品への応用)をはじめ、様々な共同研究も行われている。また、地元の食材を使ったレストランやミュージアムショップなども設けられ、訪れた人との触れ合いも図られている。
▲南園(庭園)側には、段々畑をイメージした壁面がお目見え。その様子は下から見ることは出来ず、上のウッドデッキからのみ眺めることが出来る。(※画面左上は、庭園が一望出来るレストラン)
晴れた日には こんな光景が広がる
▲晴れた日には、もちろん絶景を拝むことが出来る。(※組み写真は園内の一部)
▲南園(庭園)内には、富太郎が夢を掴み取ろうとしている少年像や、博士が愛した植物のひとつカラカサタケを手にした壮年像等が建立され、訪れた人々に何かを語り掛けている。あなたの心には、いったい何が聴こえたのだろうか⁉ ちなみにOIRAは「継続は力なり‼」だった。
▲お客人の皆様、これからの季節「高知はとても、尋常ではない暑さ‼」が続くので、身体に気をつけて旅路を楽しんでくださいね。
コメント
牧野植物園は雨でも来訪者が引きも切らん状態になってきているとは朝ドラさまさまで嬉しい限りやね
老生雨と植物園の取り合わせは存外体験薄じゃないかな
植物園に居て雨に降られると室内へ急ぎ逃げ込むか帰り支度を急ぐか
植物園に行く予定の矢先に雨に降られると出控えるか行き先変更とするか
老生生来のイラレやしモノグサやから雨の植物園を存分に楽しんだ経験がとんと思い当たらんなあ
ブログ主は雨の植物園へわざわざ出向いたとはええ着眼点やったねえ
おかげで雨の植物園に行ったような気分にさせてもろうたわ
もうけたよ
スタッフの説明をうわの空のていで水盤の撮影に没頭する来園者の光景には吹いたわ
波紋の中に浮かぶヒメコウホネの黄花とマンガチックにも見える切れ目の入った丸い葉
面白いボンボン模様が残るマツムシソウ属の花
キンギョソウなどの組み写真の可憐なこと
新緑のエゴノキの枝から今にも落ちるかと息を止めて見入りそうな水滴しずく
雨の植物園は晴れの日に見物するときとは一味異なる光景がありこれはこれで唸らされるねえ
コメントをありがとうございます。
雨の日には外へ出るのを手控えるのは人の常というもの。
しかし、今年の牧野植物園は大分事情が違っています。
雨でも多くの人々が訪れている様子は記事をご覧いただいた通りです。
来園者とすれ違う度に朝ドラの話題を耳にしました。
「あっ、これがTVで紹介されていた〇〇だ」「これが今話題の〇〇だ」「牧野博士もこうやって植物を探していたんだね」etc。
やはり、恐るべしTVの力‼
屋根のない場所(庭園や広場)には、雨の日だからこそ見られる光景がそこに広がります。
「仕方ない」ではなく「だから見られるものがある」の視点で、
屋根のない場所に佇む自然の姿を楽しんでみると、新しい発見があるかもしれません。
そんなショットを楽しんで頂けたのは何よりです。