
この記事の公開日:2025.04.24

▲高知県東部に位置し、土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」の終始駅があり、2,700人あまりの人々が暮らす奈半利町。

▲奈半利駅北側の町中を東西に貫く国道55号線を室戸方面に向かって走っていると…

▲間もなく緩やかな峠(坂)に差し掛かります。そこを上がり切ると、辺りは右手に大海原が広がる景色へと一変します。

▲さらにこの時期(G.W前後)見られるのが、潮風に揺られてそよそよと泳ぐたくさんの鯉のぼりたちの姿です。

▲それは今から十数年前に「町の活性化になれば…」と始まり、コロナ禍の中断を経て今年(2025年)で10回目を迎える奈半利町の初夏の風物詩。

▲各家庭から寄付してもらった鯉のぼりは、奈半利のふるさと海岸の大空で再び活躍しています。

▲今回は、イベントの会場となっている「奈半利町ふるさと海岸」(※以下「ふるさと海岸」と表現)、そして昨年4月下旬の設営時に撮影したその模様をご紹介します。(※今年は、明日2025年4月25日設営予定)
会場の ふるさと海岸とは…



▲会場へのアクセスはとても簡単。

▲国道55号線から脇道へ入るとすぐ。

▲数十秒で駐車場に着く。上記写真の撮影位置の後方が鯉のぼりを掲げている場所で…

▲東屋がある公園となっており、海側へ降りると奈半利港側まで整備されたふるさと海岸となっている。

▲ふるさと海岸とは海岸線1.4kmの港湾海岸であり、高潮対策として2008年に整備された。

▲その海岸の消波ブロックやそれに囲まれた海底には約70種類の珊瑚が着床し、美しい熱帯魚が生息している。

▲ふるさと海岸では、砂浜が定着するよう離岸堤や階段型の護岸整備を行うと共に松の植栽や遊歩道も整備され、地域の憩いの場となっている。

▲公園内にある奈半利海洋センターでは、シーカヤックやシュノーケリング・SUPなどのマリンレジャーが体験出来る。さらに数々の熱帯魚と一緒に泳げる夏の海は、まるで金魚鉢に入って遊んでいるような感覚になる!?ともいわれている。

▲なお、車でなく列車を利用して訪れた場合、奈半利駅からすぐ南の奈半利港まで歩いて行くと遊歩道の西端に辿り着くことが出来る。

▲地図の紅いライン部分がふるさと海岸であり、鯉のぼりは東方の紅い実線エリアで泳いでいる。
設営は まず 柱の運搬から

▲昨年は近隣企業の従業員を始め、ボランティア・役場の職員など総勢70人余りが設営に携わった。(※画面左上から撮影しているのは、地元TV局のカメラマン)

▲まずは、柱を人力で一本ずつ運搬していくが…

▲このままでは「(土佐弁で)早ようせなぁ、まちょくにあわん※」とばかりに、トラックの荷台に大量に載せ運搬することに。(※早くしなければ、間に合わないの意味)

▲(そりゃ、そうだよね⁉)
次は 柱立ての番だ

▲「さぁ、柱を立てに行くぞ‼」

▲最初は人の手で一本ずつ立てていったが…

▲「このままでは、まちょくにあわん」と重機の出番に。

▲しかし、微妙な位置合わせや立て方がどうにもこうにも上手くいかない。

▲結局、重機はお役御免になり…

▲人海戦術に頼ることに。

▲細かな作業こそ、人間の力が生きてくるのだ!?
そして作業は終盤 取り付けに…


▲取り付けとはいえ、上部へ手繰ると意外と強風が吹くので難しい⁉


▲色とりどりのヒゴイ・マゴイ・吹き流しなど、200旈が大空に舞っていく。(※鯉のぼりを数える場合の単位は匹ではない。詳細は奇跡の清流仁淀川② 清流を泳ぐ 紙のこいのぼりをご覧ください)

▲海側(画面右)に防風林があるため、柱下部の鯉のぼりが垂れている。位置による風の影響を目にする珍しい⁉光景に気づいたのだった。ちなみに柱上部(上の鯉のぼり位置)の風速は約5m/s※で、下部(下の鯉のぼり位置)は約2m/s※とのこと。(※常時ではない)
潮風に 鯉のぼり

▲青空と新緑をバックに、潮風と初夏の太陽を浴びながら気持ち良さそう⁉に泳いでる姿は、こっちまで爽やかな気分にさせてくれるから不思議だ。(※個人の感想です)





▲鯉のぼりが綺麗(鮮やか)なのは…潮風と遮るものがない海辺の強い日差しにさらされた鯉のぼりは否が応でも劣化が激しくなる。そのため毎年、家に眠っている鯉のぼりを寄付してもらっているのだ。

▲すぐ北側(山側)にある国道55号線を走っている人が、運転中に偶然この鮮やかな鯉のぼりの集団を目にし、急遽写真を撮りに来る人もいるそうだ。
ニュース素材の 撮れ高がたくさん…

▲TVニュース用の撮影に勤しむカメラマンをパチリ‼

▲そして、スタッフ一同で記念写真。設営の模様は、同日のニュースで無事ON AIRされたのでした。
海辺で泳ぐ姿は 珍しい⁉

▲河川を渡る鯉のぼりの姿はニュース等でよく見かけるが、海辺で泳ぐ鯉のぼりの光景は珍しい⁉

▲今年(2025年)の「奈半利町鯉のぼり」イベントは、4月25日(金)~5月11日(日)の期間にふるさと海岸で開催される。海岸沿いで30本の柱に約200旈の鯉のぼりたちが一斉に泳ぐ姿は壮観だろう。
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