この記事の公開日:2023.06.23
▲高知県東部最大の町:安芸市の東部に位置している大山岬。その近辺には雄大な太平洋と一体化した公園や、大きく弧を描く海岸線を拝める公園が整備されている。
▲今回は、安芸市唯一の岬となる大山岬と、趣が異なる二つの公園を巡り、そこで目にした雄大でロマンティックな光景を紹介します。(撮影:5月中旬~6月中旬)
▲大山岬と二つの公園は、2015年大山道路(道路2kmのうち、トンネルは1.3km)の開通に伴い国道の指定を解除された旧国道沿いにある。(※地図の黄色と紺色の道路部分)
▲分岐点を直進すればダイレクトに室戸方面へ行ける。ちなみに、この新しい道は土砂崩れや冠水等の災害に強く、今では緊急輸送時の「命の道」となった。(※救急搬送件数=2,000件/年間)
▲今回は、分岐点を曲がり目的地まで旧道を走った。旧道の交通量は大山道路(トンネル)開通後に10%まで減ったが、お遍路さん・自転車・歩行者の交通安全性が向上した。(※国土交通省四国地方整備局事後評価報告書より)
▲分岐点から車で2~3分走ると大山岬西端(写真左)へ辿り着くが、今回は大山岬(写真右)から海沿いの道を戻るルートで紹介していこう。
大山岬の巨大な岩が アレに利用されているとは…
▲車で道路をゆっくり走っていると、堤防と巨大な岩が一体化していることに気づいた。
▲そこで車を停め道路から海岸を覗くと、目の前に現れたのは「岩・いわ・イワ」。中には高さが10m超えの巨大な岩が、生えるように頭を覗かせている箇所もあった…。
▲ところで、この光景を見て何かお気づきではないだろうか⁉
▲実はボルダリング愛好家の間では有名な登頂スポットなのだ‼ 余計なお世話かもしれないが、滑り落ちたら痛そう‼(※何処に限らず、落ちたら痛いってもんじゃないけどね)
▲もう一つの特徴として、巨大な岩であるにもかかわらず海側の面が角丸になっていることがお分かりだろうか⁉
▲その原因はコレ‼安芸市は台風や荒天時には半端ない高波が押し寄せる。その結果、岩の角が削り取られていくのだ。
▲堤防はそれなりに高い位置にあるが、自然はそんなことお構いなし‼ それは、全国ニュースで報じられるほど。
▲その様子をCGで再現すると…例えば、こんな感じになるのだろうか⁉(※危険なため、実際に現場で見たことはないのだけれど…)
岬の西端には 風光明媚な公園が
▲先ほどのCG写真の場所を回り込んだ所(大山岬西端)には、公園が整備されている。
▲その名も浜千鳥公園。ここ安芸市は「♪春よ来い・♪鯉のぼり・♪雨」等の童謡でお馴染み作曲家:弘田龍太郎の生誕地でもある。市内の名所や旧跡にはユニークな曲碑が建立されている。その一例が次の組み写真だ。(※生誕した安芸市:土居地区は土居廓中の記事で紹介済み)
♪曲をお聴きになる場合は、下のPlayボタン(▶)をクリックしてください。(※曲調は実際にモニュメントへ設置されているものとは異なります)
▲さて、話を浜千鳥公園に戻そう。公園は決して広くはないが、遮るものがない絶景だ‼
▲大山岬全域にわたって、休憩する人々の車輛や眺めを楽しむ(県内外の)人たちの姿をよく目にする。撮影前には道沿い一杯に、また公園向こう側:岩影の道沿いに多数停車していた。
▲公園には巨大な岩が目前に迫っており、フェンス越しに岩に触れることが出来る。ちなみに、かつて(近年)の台風時にフェンス全てがなぎ倒されたというエピソードがある。あぁ、おとろしや~‼(土佐弁で恐ろしいの意味)
▲続いて、ここから車で一分足らずの場所にあるもう一つの公園へ行ってみた。(※写真中央:防波堤の向こう側)
もう一つの公園は 異なる癒しの集合体
▲ここは、伊尾木漁港・魚釣り・河野公園(恋人の聖地)・道の駅大山の4つで構成される、知る人ぞ知る癒しのスポットである。
▲石積堤が見事な内港だとお気づきになっただろうか⁉ そう、元々は土佐藩家老:野中兼山が築造したものである。
▲兼山亡き後の江戸時代末期、石組みの防波堤の建設に取りかかったが財政難から工事は中断された。後年幾度も修築計画が立ち上がるが、やはり資金難により実現しなかった。結局完成したのは、何と2000年だった‼(※工事再開は1973年から)
▲伊尾木漁港はとても小さいが現役の漁港である。(※背景の山中を大山トンネルが左右に貫いている)
▲伊尾木漁港は、2006年「未来に残したい 漁業漁村の歴史文化財産百選」に認定された。昔の先端技術と現代技術がコラボした光景は見応えがある。(※個人の感想です)
河野公園は 恋人の聖地にもなっている
▲恋人の聖地とは、NPO法人:地域活性化支援センターのプロジェクトにおいて選定されるものである。聖地としてブランド化することにより、地域の魅力づくりと活性化を図ることを目的としている。
▲見事な眺めも恋人の聖地に認定された由縁。そして、プロポーズにふさわしいロマンティックなスポットとして展開されているということは…
▲SNSでもお馴染み「鍵・かぎ・カギ」の集合体。その想い、永遠に…‼
▲テーブルとカップルベンチには、安芸市特産:内原野焼(陶器)が採用され、地元産業をさりげなくアピールすることも怠りなく…。
ロマンティックが とまらない
▲恋人の聖地には黄昏時が良く似合う。ここでは、釣りをするカップルの姿も珍しくはない。
▲今回紹介した各スポットは、まるで恋人たちのように寄り添っている(1km前後の)ため、エリア一帯が大山岬とも呼ばれている。
道の駅は ただいま充電中‼
▲伊尾木漁港と河野公園(恋人の聖地)を眺められる旧国道沿いに設けられた道の駅大山。交通量の低下と共に厳しい営業が続いた後、長年営業を停止していた。「もったいないなぁ」と思っていたら…
▲何と充電中(リニュアル工事中)だった。充電後の新しい顔は、2023年夏~初秋にお目見えの予定。復活したら「また訪れてみよう」と大山岬を後にした。
コメント
冒頭の大山岬の岩場の画像がええねえ!
上には松の木があり西に安芸市街を望み青空に浮かぶ白雲はアヒルかなんかが山側から海に向かっている絵柄に見えないかぁ
天下泰平の景色やね
長閑な海岸景色に見とれていると怖い高波のイメージ画面にドキッとさせられて巧い構成やね
この画面はCG画面ということやけどカラー映像の中に突然現れたモノトーンの画像
あれは白黒画像?何か色がついているようにも見えて「おとろしさ」がヒシヒシと伝わるし色合いが不気味さを醸し出して引きこまれるように眺めてしばらく画面を進められなかったよ
浜千鳥公園でひねもす海を眺めたら浮世の憂さを忘れさせてもらえそうやし岬の夕景色もまたええねえ
今の若い衆には「春よ来い」といえばユーミンやろうけど
古希を過ぎたジジイには「春よ来い」といえば
「はぁるよこい はぁやくこい あぁるきはじめた みいちゃんが・・・」
がまず第一感
久しぶりに「はぁるよこい・・・」と口ずさんでみたわ
安芸市出身の弘田龍太郎の童謡はこじゃんと懐かしい
伊尾木漁港の築造はまたしても野中兼山!
たまるか兼山公ほんまにあちこちに足跡があるよねえ
高知から室戸への道中はまっこと長いき大山岬辺りには店舗を構えた休憩所が是非にも欲しいところ
道の駅の再開が予定されているみたいやけどどんな店構えになるか楽しみやねえ
コメントをありがとうございます。
アヒルと仰るので、改めて画像を見直してみると「なるほど!」でした。
人が変われば捉え方も変わるんですね。
とても面白い発想で、勉強になりました。
また、CGカットに驚かれたようで「してやったり!」です。
趣旨を汲んで頂けて嬉しいです。
リアルになり過ぎると恐怖心を煽り過ぎるし、簡素化すると大事なことがスルーされるし…その再現加減が難しかったです。
高知市と室戸岬の真ん中エリアにある大山岬辺りは、ドライブ(観光)の際、
疲れた身体と心を癒す(一休みする)のにはもってこいの位置にあります。
何時か機会があれば、ぜひ現地を訪ねてみてくださいね。