この記事の公開日:2024.02.09
▲昨年の朝ドラで一躍注目を浴び、植物ファン以外にもその名を知らしめた牧野富太郎。そして、そのドラマの成功に欠かせない協力をしたのが高知市五台山にある「県立牧野植物園」である。
▲その植物園で、この時期恒例のラン展(第18回)が明日2月10日~3月3日まで開催される。寒い時期にカラフルな色彩に包まれた温室は自然と心が華やいでくる。
▲今回は、2022・2023に撮影した「ラン展」と、先月下旬に撮影した準備作業のカット、さらには牧野植物園ならではの珍しいカットを織り交ぜた、真冬の温室光景をご紹介します。
▲このカットの撮影は2024年1月30日(火)。ラン展の準備段階(平日の夕方前)にも関わらず、多くのお客人の姿が見受けられたのには驚いた。
▲温室の中では、一年を通して国内外の貴重な植物や熱帯花木・熱帯果樹などが育成されている。
▲植物園の全貌はこんな感じ。温室は中門から入るとすぐ右手にある。
▲牧野植物園関連の他のブログ記事はこちら⇒牧野博士で年忘れ・月はどっちだ 月の見えない観月会・イマドキの光景 梅雨時の牧野植物園・五台山の準備が整いました② 大勢もOK牧野植物園
何時だって人を魅了する 蘭の花
▲ただでさえ煌びやかな蘭の花。それが一堂に見られるラン展ともなると、ことさら人を魅了するのだろう。
美しさ それはまるで絵画のよう…
▲ラン科植物の(色・形)のバリエーションの豊富さは、他の植物を圧倒する。
▲花を額で囲ってみると…
▲まさに絵になるとはこの光景。
▲鮮やかな紅色は、さらに心に刺さるから不思議だ。
▲これら紹介した3点は、そこそこの大きさがある額(花の高さ)だが…
▲家庭では、小鉢(花鉢)の前に額を置いて眺めてみると、また違った雰囲気が味わえるかもしれない。
まだまだあるぞ ランのバリエーション
通常時も見られる植物たち
▲温室内は、庭園を回遊するように造られている。
▲珍しい植物が数多く育成されているが、このあと紹介する仏教三大聖樹が一度に見られるのはとても珍しいのである。
▲まず、仏教三大聖樹の一つが「インドボダイジュ」である。お釈迦様がこの樹の下で悟りを開いたといわれている。(※インド原産の常緑高木)
▲二つ目の仏教三大聖樹が「ムユウジュ」である。お釈迦様の母親が、あまりにも見事に咲いていた花房を取ろうとして右手を上げた瞬間、その右脇からお釈迦様が生まれたといわれている。(※インド~ミャンマー原産)
▲三つ目の仏教三大聖樹が「サラソウジュ」である。お釈迦様の入滅(人間の迷いを捨てて悟りの境地に入ること)された四方(東西南北)にサラノキが二本ずつ生えていたことから名づけられた。漢字で書くと「沙羅双樹」となる。(※インド原産の落葉高木)
さらに 牧野植物園ならではの植物といえば…
▲「ザーバオバブ」は他の植物園でも見られるが、日本で花が咲くのはとても珍しいといわれている。オレンジ色の華やかな花を咲かせるが、たった一日で散ってしまう。ちなみに、牧野植物園では7月~8月にかけて開花するそうである。(※マダガスカル島の内陸~南部に分布する落葉高木)
▲オオオニバスの開花が寒い時期に見られるのは、全国広しといえども牧野植物園のみといわれている。
満開じゃ、満開じゃ!
▲ランの魅力がぎゅうっと詰まった「ラン展」が、いよいよ明日2月10日~3月3日まで開催される。牧野富太郎博士が和名を付けた洋ランをはじめ、自然風に植栽したランが温室内を彩るとのこと。今年は朝ドラブームも追い風となって、例年より多くのお客人の姿が見受けられることだろう。
コメント
温室がある牧野植物園の真冬の「ラン展」
華やかなもんやね
恐竜の名といえば○○○ザウルスや○○ドン
洋ランの名では○○○ジュームなど西洋人の名前のような学名っぽいような特有の名称が通り相場と思いきや昨今花びらの形態同様多種多様な名称があってびっくり
七十を過ぎた老生には洋ランといえばまず「カトレア」・「シンビジューム」程度の認識やったんやが
「カトレア」はテレビで見る年末の歌謡祭などで芸能人の胸を飾る豪奢な花
「シンビジューム」は昭和四~五十年代以降に簡単な霜よけ設備があれば個人でも屋外で手軽に栽培できる鉢植え洋ランとして身近になってきた感があったなあ
手軽に栽培できるようになった「シンビジューム」類やけど不思議なことに花の形が似通っていても甘い香りがするものと香りがまるでないものがあったね
株分けして簡単に増やすことができた洋ランを二十歳代にせっせと栽培したもんやがいつしか手にあまりだし栽培を止めてそれなりけりとなって数十年
年をとって洋ラン以上に寒さが老身にこたえだしたので栽培の再開には至らず仕舞い
このたび見せてもらった牧野植物園のラン展の花はとりどり
蝶々風の花びらのものがあり食虫植物風のものもありユリの花状のものがありアザミやシャクナゲ風の態のものもあり
ランを額縁を通して見せる工夫は一興やね
以前から牧野植物園の温室の中で珍しかったのは子供が乗れるとかいう売り文句で名高かったオオオニバスやけど
でかい葉ばかりに気をとられるけど何とかバスと名が付いているということはハスの仲間かねえ花を初めて見たわ
ランの花はわりあい長持ちするので屋外の草木の花盛りを迎える直前の時期のラン展は賑わうろうねえ
コメントをありがとうございます。
一般的には仰るように「カトレア」が有名ですよね、TVの様々なシーンで目にしていました。
今年の「ラン展」には「色・形・香り」をテーマにして、世界中から2,000株以上が集められたそうです。
ブログではお伝え出来ない「香り」ですが、文字にすると「抹茶やチョコレート」等の香りも体感出来るようです。
ところで朝ドラ効果も相まって、牧野植物園への2023年の入場者数が2022年と比べ、約200%伸びたそうです。
今期(2023.4~2024.3)で集計すると、さらに伸びるかもしれません。
恐るべし、国民的番組「朝ドラ」の力です。