この記事の公開日:2023.04.29
▲月の名所と謳われた桂浜。その地に建つ坂本龍馬の像はあまりにも有名だ。
▲桂浜のすぐ裏山には龍馬の全てを知ることが出来る坂本龍馬記念館がある。ところで、坂本龍馬は幕末に活躍した人物であるが、その遥か昔の戦国時代に土佐で活躍したのが長宗我部元親である。
▲そして元親が新たな戦略のために移り住んだのが浦戸城で、坂本龍馬記念館が建つ場所こそが浦戸城跡なのである。
▲浦戸城跡には駐車場の一角から上っていく。2分前後の短い道のりだ。遊歩道は落ち葉が舞い落ちてはいるが、足元はセメントで整備されており比較的快適に進むことが出来る。
▲鳥居や建物の礎石が遺っており、元々東西11m・南北15mの敷地に天守が設けられていた。現在では、樹木に囲まれ決して見晴らしが良いとは言い難い環境となっていた。
▲駐車場へ戻ると、南東の隅にひっそりと当時を物語る遺構があった。井戸の跡である。広大な駐車場をよく歩かなければ気づくことはないかもしれない。
▲駐車場南西角からは絶景のロケーション。眼下に龍馬マラソンでも有名な花街道だけでなく、西方隣町:土佐市宇佐町の横浪半島まで眺められる。ところで、この地に城を構えた理由は朝鮮出兵に備えた軍事拠点のためだった。この地は浦戸湾の入口に面しており、交通の要衝として重要な地だったのである。南北朝時代からこの地を巡って攻防が繰り返されていたが、結局10年に亘り長曾我部氏の本城となった。
▲浦戸城跡の広大な敷地に建つ坂本龍馬記念館。だから、龍馬さんと握手してこの地を後にした。
浦戸城跡近くに 初陣の像
▲浦戸城跡地の西方(長浜地区)にある若宮八幡宮には、元親の像が建立されている。23歳のとき本拠地だった南国市:岡豊城から出陣し、宿敵だった本山氏が守る長浜城を陥落させ初陣を飾った。その際、この八幡宮の社頭に陣を張り戦勝を祈願したことから、1999年この地に建立されることになった。
▲元親は初陣の際、家臣に「槍の使い方と大将としての行動を尋ねた。そして、自ら槍を持って突撃するという勇猛さを見せた」というエピソードが残されている。
▲元親初陣の像は、高さ7m(台座込)・槍の長さが5.7mの迫力ある像で、伸ばした左手は四国を掴み取ろうとしている様を表している。
岡豊城跡に 飛翔之像
▲元親はある日、家臣から「四国の覇者を何故目指すのか?」と質問された。元親はその際「家臣に十分な恩賞を与え、その家族が安全に暮らしていくには土佐だけでは不十分だからだ」と答えた。
▲やがて四国全土を制覇するが、時の天下人:豊臣秀吉はこれを良しとせず戦になってしまった。その結果敗れた元親は土佐一國のみ領有を許されたのだった。
▲ところでこの容姿は、多くの人たちがお馴染みの元親の容姿とは随分違った印象があるのではないだろうか。実はこれは晩年のものだから。若い頃は背が高く色白で、性格は柔和だったといわれている。
▲そこで、岡豊山に設置された銅像がこれ‼。この像は、TVゲームを手掛けたイラストレーターの原画をもとに、2015年に建立された。ちなみに、費用は全国の有志からの寄付1,500万円が充てられた。
▲一般的に銅像は見上げるものだが、この像は対面式の珍しい造りとなっている。
▲長宗我部元親は、かつてのBS番組のアンケートに於いて「大河ドラマの主役で観たい戦国武将№1」に輝いたことがある。
コメント
冒頭の元親像のカッコいいこと！
二枚目の龍馬さんの画像も唸るねえ！
時代が違えど土佐が狭すきた二人の先人が一人は土佐の海への玄関口の浦戸に居城しもう一人は銅像で聳立して大海原を遥望した格好やね
元親は岡豊城跡に飛翔の像があり浦戸近くに初陣の像もあってたいした人気者じゃね
特に岡豊山の銅像は対面式でただ見上げるのではなしに面と向かって会えた気分になれて珍しく人気が出るわけか
大河ドラマの主役に熱望されたりテレビゲームに出現したり
こんなに日の目を見るとは泉下の御当人はもって瞑すべしかな
岡豊山にある「飛翔之像」を初めて見た際、対面式であることに驚きました。
裏側(背中)に城跡へ行く遊歩道があるのですが、そこから眺めているとよく同じポーズをする人を目にします。(特に日傘を持っている人)
思わず同じポーズをとるとは、それだけあのポーズにインパクトがある証拠かもしれません。
長浜にある「初陣の像」も対面式であったら、また違った映えスポットになったかもしれませんね。
(※もっとも、建立当時には「映えスポット」という言葉はなかったから仕方ないですが…)