
この記事の公開日:2026.04.25

▲訪ねたのは、高知県西部に位置し広大な太平洋沿いで風光明媚な景色が広がる「黒潮町」です。


▲今回は、町内の海岸沿いで「土佐西南大規模公園」の一角を成す入野海岸(入野松原)を会場にして、毎年大型連休(※以降G.W.と記載)に開催されている「全国規模のイベント」を2つご紹介。


▲国道56号線から海方向に入ると、会場までは絵になる⁉「一本道」の光景が続いており、一気に期待が高まってきたのだった。
会場となった 周辺の環境は…

▲周囲には砂地が広がっており、特性を活かして「らっきょう」の栽培が盛んに行われている。ちなみに、その収穫量は県産の7割を誇っている。

▲らっきょう畑と浜との間には海岸沿いに「クロマツ並木」が数km続いており、美しい白砂の浜と共に「国の名勝」並びに「日本の渚100選」に選ばれているほど風光明媚な所。

▲そのクロマツ並木は「終戦直前」の1945年6月(S20)、アメリカ軍の上陸に備え陸軍から「伐採命令」が出された。しかし当時の営林署長が「命令」を拒否し、松原を守り抜いたのだった。

▲その結果「防風保安林」として、終戦直後の「枕崎台風」や「昭和南海地震」などの被害を最小限に抑えることができ、今日まで人々の暮らしを支えてきた。
浜に存在するもの全てが アートに⁉


▲まず「自然」と「人の手」がコラボした「砂浜美術館とは何⁉」からご紹介。

▲名称は「美術館」だが、特定の「建物」があるわけではない。東西4kmにわたる「砂浜」自体が世界でただ一つ・世界で一番大きな「美術館」なのだ。

▲照明は「太陽」と「月あかり」、天井は何処までも続く「空」。そしてBGMは心地よい「波の音」。これらは38年間ずうっと変わらない「砂浜美術館」のコンセプトである。

▲G.W.という「期間限定」で浜に設置される真っ赤な「ポスト」。実際に投函することができる。

▲つまり、実用を兼ねたポストもアートの一環ということ。

▲普段は物静かな「入野の浜」も、G.W.になると駐車場辺りの表情が一変する。

▲駐車場横で芝生が広がる「宮川公園」にも、「黒潮町・幡多地域」周辺のグルメやグッズなどが集合する「海辺のお店屋さん」が登場する。

▲各店舗の紹介方法だって、アートの一環にしている⁉
メインイベントは 風になびく「Tシャツアート展」


▲「Tシャツアート展」は、今年で38回目を迎える歴史ある⁉公募式のイベント(※展示会)だ。

▲その第一回目(1989.8)の開催を目指していたときのことである。町職員・商工会・青年団などのメンバーで構成する「砂美人連」のメンバーによるプレゼンが「町長」に向けて行われた。

▲その内容を聞いた当時の町長は…彼らに対し「何もしなかったら何も起こらない、失敗してもいいからやってみなさい」と行政面からの支援を約束した。

▲しかし、決して順風満帆の船出とは言えなかった。一部に「町の予算を使って、洗濯物を干して何になるのか」といった批判や、「町の職員が仕事もしないで砂浜で遊んでる」などと口にするアンチもいたからだ。

▲あれから三十数年。当初「裏紙」に描いたイラストや「絵手紙」など、僅か200点の応募作品で始まった「Tシャツアート展」は、昨年には「国内」をはじめ「海外数十都市」から約1,200点の作品と…

▲例えG.W.期間と言えども、郡部の浜に「町の人口の3倍」を越える3万人の人々が訪れる「シンボル」に育った。

▲ところで、全応募作品(※写真やイラスト)は「オーガニックコットンのTシャツ」にプリントし「間伐材・ロープ・洗濯ばさみ」だけを用い、はためくような展示方法がとられている。

▲つまり、そこには「潮風」が吹いているのだ。「薫る風を感じるという光景」も、ここでは作品の一部なのである。

▲スタート当初スタッフが、ある企業に「協賛」の依頼に行ったときに言われた言葉があるそうだ。それは「協賛の条件として10年間は続けること、そうすれば文化になるから」と…。

▲平成から令和へ、応募方法や撮影方法の主流がアナログからデジタルに変わった現在、時代を越えても「Tシャツアート展※」は続いている。(※Tシャツは、会期後各応募者に送られる)
■第38回 Tシャツアート展=2026年5月1日(金)~6日(水・振休)9:00~17:00《入場無料》
砂粒のきめ細かさを活かした 裸足マラソン


▲「Tシャツアート展」開催のG.W.に、一日限定で開催されるのが…

▲裸足で砂浜を駆け抜ける日本唯一のマラソン大会「高知大方シーサイドはだしマラソン全国大会」である。歴史は「Tシャツアート展」より少し古く、今年で41回目を迎える。

▲これは、全国最高のきめ細かさを誇る「砂」の上を走ることで、第二の心臓である「足裏」から得る身体の活性化と、全国のスポーツ愛好家同士の「交流」を図ることを主な目的としている。

▲大会は「個人(男女)・親子・カップル」「4km・6km」の計6部門に分かれており、昨年の「第40回大会」には全国から0歳~84歳までの1,500人以上がエントリーした。

▲一応「タイムトライアルレース」なのだが…

▲ご覧のように…



▲楽しみ方は人それぞれ。
これは 絶好の自己アピール⁉

▲恐竜の「着ぐるみ」では、走りにくくない⁉

▲いや、意外と早い⁉ それにしても、皆「着ぐるみ」くらいでは驚かないのか…⁉

▲それとも「スタート地点」で、既に驚き終えているのか…⁉

▲そしてマラソンの定番と言えば、人目を気にしない⁉「被り物」。

▲「ワンちゃん」にとっては、この距離くらいじゃ「お茶の子サイサイ」⁉

▲「子ども」は、子どもなりの楽しみ方を…

▲「幼子」はすぐ前をランナーが駆け抜けて行っても、気にしない、気にしない⁉


▲きめ細かな砂のコースを駆け抜ける「はだしマラソン」。たくさんの足跡も「砂浜美術館の作品」だという。
■第41回 シーサイドはだしマラソン全国大会=2026年5月3日(日・祝)《10:20スタート》
(※エントリー受付は終了)
サーファーの聖地でもある 入野の浜


▲リアス式海岸が多く大きな砂浜が珍しい高知において、この海(浜)は遠浅で水質が最高ランクの「AA」を誇っている。

▲また離岸流※が強いため、サーファーたちの聖地として名を馳せている。(※離岸流=波打ち際から沖合に向かって発生する強い流れのこと)

▲そのため、ここでは長らくサーフィンだけが許可され一般遊泳が禁止されていたが、海中堤防を建設することで2024年7月に海水浴場が誕生した。(※写真はサーファーたちの様子)
砂浜美術館は これからも自然と共に…

▲これらのように「風」や「波」までも味方につけた「砂浜美術館」…

▲砂浜につけられた「足跡」や「影」までもアートに見えてくる「砂浜美術館」…

▲自然に抗わず千変万化の表情を見せる「砂浜美術館」…

▲やがてこの子らが「大人」になった頃…

▲それが例えどんな時代だろうが…

▲“自然と共にある”というのが「砂浜美術館」の変わらないコンセプトである。

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