この記事の公開日:2023.05.02
▲海沿いの道を走っていると突然目の前に、そびえ立つアスファルトの壁が現れる。正体は橋である。
▲巨大なオブジェがそびえ立つ光景に、誰もがきっと驚くことだろう。(※実際、OIRAは驚いた‼)
▲通常時と可動後の橋を比較したイラストを見ると、例え目の前の橋が下りていた状態だとしても一目で可動後のイメージが分かるなぁ。(※個人の感想です)
▲これは、高知県手結港臨港道路可動橋、別名:手結港可動橋(跳ね橋)である。今回は、港町に現れるインパクト大の姿を紹介します。
▲此処は、高知県中央部より少し東部に位置する香南市夜須町手結。映画「“県庁おもてなし課”の重要な舞台になった」と言えば、お分かりになる方がいらっしゃるのではないだろうか!?
この地に 可動橋があるのは何故⁉
▲此処は漁港であり、漁船が頻繁に内港を出入りする。
▲しかし地域の道路は幅が狭い上、背後には迫る山がある。さらに、平地も少なかったため道路の拡張が困難だった。
▲また大型漁船用の外港や、卸売市場と国道とを素早く結ぶ必要があった。
▲そこでこれらの問題を一気に解決したのが、必要に応じてコンパクトになる可動橋だったのである。
普段は橋として 通行の柱になる
▲通常時に橋の上を渡っている分には、これが持ち上がるとは感じ取ることが出来ないほど、しっかりした(きしみ音が全く聞こえない)造りになっている。(※個人の感覚です)
▲長さ=32m・幅員=7~9mの橋は、一日のうち僅か7時間のみ通行が出来る。
▲決して長い距離の橋ではないが、この橋が重要な役目を担っているのだ。
漁(出港・帰港)の際には 可動橋になる
▲この橋は、橋桁の一方だけが跳ね上がる片側跳開橋と呼ばれるものである。
▲可動中でも、気になるような音は聞こえない。(※個人の感覚です)
▲帰港した船と上がった橋とのコラボ光景。偶然、貴重なショットが撮影出来た。
▲周囲の建物とサイズを比較すると、やっぱりデカい‼
▲これだけで、巨大な橋を持ち上げているのだ。何ともパワフルかつ不思議な光景である。
珍しい橋は 観光の柱になる
▲数年前には、某車CMのロケ地にもなっているのをご存じ⁉。訪れるお客人の数は限られているが、不思議な光景を体感出来る超お薦め‼の穴場である。
生活する人々に 寄り添う橋
▲まさに「突き刺さる」という言葉がピッタリの光景。このカットの撮影時(2023年G.W中)には、道行くお遍路さんも思わず足を止め、暫し見入っていた。
▲裏側から眺めると、さらに迫力満点‼ その横を何事もないように車が迂回してくる。
▲先ほどの迂回路は、このようなルートになる。だから橋でショートカットすることが、とても便利なことがお分かりだろう。
▲町中を歩いてみると、橋が建物に突き刺さったような光景に出会った。
▲可動橋がある内港がこちら。これらの見事な石垣は、江戸初期に野中兼山が指揮して造った、日本最古の堀江港(陸地を掘り込んだ港)である。
▲内港だけでは避難停泊時に全漁船の収容が出来ないことから、昭和中期に新しく設けられたのがこの外港。
山の上には ニッキの香りがする お茶屋餅が…
▲可動橋と同じ地域(手結山トンネル西側)には、県下で有名な澤餅茶屋がある。1837年から続く老舗でニッキとこしあんが懐かしい味を醸し出している。OIRAが子どもの頃、お土産で何度も口にした懐かしい味。ホント、これもお薦め‼
▲食欲がない時や胃がもたれる時でも食べられる、唯一の(和製)スウィーツなのだ。(※あくまで個人の体験による嗜好です)
動画で知る 可動橋
▲実際には6分前後でゆっくりと上がっていく橋。この地に住む人にとっては暮らしの一部だけれど、訪れる者にとっては、やはり感動もの‼です。
コメント
手結港に架かる可動橋は一見の価値があるねえ
跳ね上げた橋の前で見上げると立ちすくむ感じになりそうで迫力満点
一日の内7時間だけ通行できる橋ということは残り17時間は跳ね上げっぱなし?
その風景はわりあい高い確率で見られるわけよねえ
橋マニアにはたまらん光景やろう
道路が目の前に突っ立っている景色なんてパニック映画で見かける特撮ぐらいやから実際の光景を初めて見る人はドキッとさせられるろうねえ
立派な観光資源じゃわ
手結港の近くの国道脇にあるニッキの香りがする名代の餅を商うお茶屋さん
ここの餅はまっこと美味いぜねえ
長い馴染みで忘れられんわ!
二百年近くも前から続いてきている老舗が今も営業してるんや!嬉しいねえ!
これからもずっと残って行って貰いたいわ
可動橋が立ち上がった姿を初めて目の当たりにした光景は本当に迫力があります。
まるでSF映画の世界に入り込んだような感覚を体感することが出来ました。
バーチャルでは決して味わえない感覚です。
その前で県外のお客人達がはしゃいでいる光景を、地元(高知)の者として嬉しく眺めていたものです。
(個人の感覚として)音は想像以上に静かで、嫌な金属音は感じられませんでした。
可動橋のすぐ西方(車で2分前後の距離)には、道の駅や(リゾート施設)ヤ・シィパークがあり、そこは年中賑わっています。
そこを訪れるお客人達にもぜひ見ていただきたい(見ておく価値がある)可動橋。
歪(いびつ)に観光地化されていない、地元民の生活に寄り添ったお薦めのスポットです。